切り抜き動画と著作権 【Part 2】{前編} 元動画の著作権と切り抜き動画の関係

はじめに――記事の構成

この記事は、下の一連の記事のうちの青線部分です。

【Part 1】知っておきたい著作権の仕組み

【Part 2】「切り抜き動画」は著作権を侵害するか?
 {前編} 元動画の著作権と切り抜き動画の関係
 {後編} 二次創作ガイドラインの位置付け

【Part 3】著作権を侵害してしまったら?
 {前編} 動画は削除されるか?
 {中編} 賠償金を支払わなければならないか?
 {後編} 犯罪者になるか?

【Part 4】RK Musicのガイドラインを読んでみる


【Part 2, 3】のゴールは、

VESPERBELLの切り抜き動画を作成・投稿すると、
●元動画の著作権を侵害するために
 =【Part 2】
●動画が削除されたり投稿者が賠償金を請求されたり犯罪者になる
 =【Part 3】
…ことがあるのか?

…に回答を示すことです。

ここからは、【Part 2】を

  • {前編} ⬅️この記事
    • 元動画には、誰が、どんな著作権を持っているのか?
      =フローチャート〚Stage 1,2〛
    • 切り抜き動画と元動画の関係は?
      =〚Stage 3,4〛
  • {後編}
    • RK Musicのガイドラインは、法律上どんな効果があるのか?
      =〚Stage 5〛
    • ガイドラインに違反するとどうなるのか?
      =〚Stage 5〛

…の2つに分けて解説していきます。

解説では、可能な限り、裁判例や専門家の書籍など信頼できるものに準拠し、参照元を明らかにしています。

しかし、切り抜き動画について具体的な結論を導き出す道筋で
「その問題について直接的な回答となる裁判例や文献が存在しない」
部分も避けて通れません。
その部分は私の考えで補完しています。

また、専門家の間で見解が分かれている点もあります。
その部分については、見解を紹介した後、素人なりに、私がどちらを支持するか立場を書くようにしています。

私の考えであることがわかるように「~思います」「~考えます」「~ではないでしょうか」と書いています。
また、読者の皆さまがその正しさを判断できるよう、私がそう考えた理由を(回りくどいくらいに)説明しています。
その部分は「その考えは正しいか」疑いながら読んでください。
(もちろん、「正しい」考えであるように最大限知恵を絞りました。)

【Part 1】に載せたフローチャートを使います。
「見てもよくわかんない…」という方は、【Part 1】を読んでみてください。

【フローチャート】

ガイドラインに違反した切り抜きをYouTubeに上げると、著作権侵害になるため、
①RK Musicが『著作権の申立て』を行って動画が削除されることがある
②「ガイドライン違反ってわかるでしょ」という場合
 ➥RK Musicから損害賠償を請求されたら支払わなければならない
③削除された動画を繰り返しアップするなど「実際にガイドライン違反だとわかっていた」ことが明白な場合
 ➥もしRK Musicに刑事告訴されたら有罪になる
(実際に削除・賠償請求・刑事告訴があるかどうかはRK Musicの意志次第)

③他の人が「著作権違反!」「ガイドライン違反!」って言ってきても無視して問題ない

【Part 2】全体の結論

先に【Part 2】の大まかな結論を提示します。
なお、「なんらかの」「可能性が高い」「のようなもの」といった青字部分意図的にざっくりな表現にしてあります。
解説の中で説明します。

【Part 2】の結論

【1】 〚Stage 1 & 2〛
 RK Musicは、切り抜き元となる配信アーカイブ動画なんらかの著作権のようなものを持っている可能性が高い

【2】 〚Stage 3 & 4〛
 切り抜き動画を投稿するとき、動画に関する著作権者またはその代理人であるRK Musicの許諾がないと著作権侵害になる

【3】 〚Stage 5〛
 ・RK Musicのガイドラインは【2】の許諾であるはずだ
 ・ガイドラインに違反した切り抜き動画はRK Musicの著作権を侵害する

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