VESPERBELLオリジナル楽曲たちの関係(その①)

BELLの皆さま、こんにちは!
BELLSのひもです。

ワンマンまで10日を切りましたね。。
CFのリターンで届いたTシャツ、「これを着てライブ行くのか~」と思ったらぐっと実感が湧いていました。

さて、前回の記事、
「VESPERBELLという名前について本気出して考えてみた(その①)」
を読んでくれた皆様、ありがとうございます。
望外に多くの方に読んでいただけて、小躍りするほど嬉しいです!

一番最初にご説明すべきことを書き忘れていました。。。
一連の記事は、
①VESPERBELLの基本設定デザイン
②Youtube上の、「RISE」「VERSUS」「ignition」「hurt」「EX MACHINA」5曲のMV
だけを(主な)根拠に、「どこまで推理できるだろうか?」という挑戦・縛りプレイです。

②で、なぜこの5曲だけに絞ったのか?
その理由、つまり、本稿のテーマ《VESPERBELLのオリジナル楽曲たちの関係》こそが、「VESPERBELLの世界」を理解するのに極めて重要なベースであると思っています。

「VESPERBELLという名前の意味」を考えるための前提でもあるので、ここで一旦記事にまとめます。
(逆に、「~名前の意味」のほうを読んでいない方でも、この記事はお楽しみいただけると思います。)

それでは、よろしくお付き合いください。

1節 EX MACHINAまでと、それ以降
――楽曲クレジット「Story&Lyrics」をヒントに――

1. 「Story &Lyrics」

いきなりだが、VESPERBELLオリジナル楽曲の、作詞関連のクレジットを見てほしい。

■1stシングル『RISE』■
●RISE
Story & Lyrics:ハル

■2ndシングル『VERSUS』■
●VERSUS
Story & Lyrics:ハル

■1stEP『EX MACHINA』■
01.ignition
Story & Lyrics:ハル
02.hurt
Story & Lyrics:ハル
03.EX MACHINA
Story & Lyrics:ハル

■コンピアルバム『SPOTLIGHT vol.2』■
●Eclipse
:Music & Lyrics:柊マグネタイト

■1stアルバム『革命』■
01.Revelation
:Music & Lyrics:FUKUSHIGE MARI
02.メイビス
Lyrics:カスカ
03.inspire
Lyrics:ヨミ
04.あるいは虚空に夢を視る
:Music & Lyrics:岸田
05.Dear
Lyrics:ヨミ
06.Twilight
:Music & Lyrics:柊マグネタイト
07.To The World
Lyrics:Spilit Garden
08.RISE(2022ver.)
(略)

「Music & Lyrics」と書いてあるところの「Music」のほうは、「作曲」という意味なので無視してほしい。

いわゆる「作詞」の欄、黄色のアンダーラインが引かれている部分は、

「Lyrics」
「Story & Lyrics」

2通りの書き方が使われている。
このうち、「Lyrics」は「作詞」という意味だ。
日本の楽曲のクレジットを英語で書くとき、「作詞」のところは一般的に「Lyrics」と書く。

では「Story」とはなんだろう?
「Lyrics」すなわち「作詞」だけには収まらない作業が行われているのは確かだ。

2. 「Story」=「ストーリー」?

「story」という英語は、そのまま日本語でも「ストーリー」として使われる。
物語のなりゆき(筋書き)、あるいは物語そのものを指すが、現実に起きたことのなりゆきを指すこともある。

英語「story」の和訳は

・物語の大筋、ストーリー
・(短編)小説 ≒novel
・歴史 ≒history

このように記述されることが多い。おおむね日本語の「ストーリー」と同じものを指すといえる。

「Story &Lyrics」の「Story」は、この中から選ぶとしたら、一番上の「物語の大筋」であろう。

3. 映像作品の「Story」

“映像作品の” クレジットでは
「Story:〇〇」
という表記がされることがある。
これは、一般的に
脚本:○○」と訳される。

日本語では「脚本」の一言でまとめられる仕事だが、アメリカでは
・Written by 〇〇(脚本を書いた人 )
Story by 〇〇(全体のあらすじを書いた人 )
・Screenplay by 〇〇(あらすじにセリフなどを加えた人 )
と使い分けられるらしい。

「Write」「Story」「Screenplay」は、それぞれ違う人が担当することもあるが、すべて同じ人が担当していることもある。
そういうときは「Written」表記を使われることが多いようだ。

つまり、映像作品のクレジット「Story」は、
《実際の脚本(柱書・ト書き)とは別に、大元のあらすじ(ストーリー)を提供した人がいる》
ときに、Writeと区別して使われる。

MVも映像作品のうちの一つであるから、MV制作において「脚本」がいることもある。
MV制作の「脚本」についても、この用語がそのまま用いられる。

4. VESPERBELLのMVの「Story」はどれ?

VESPERBELLのMVのクレジット「Story & Lyrics」の「Story」は、映像表現の「脚本」と解することはできない。

理由は単純だ。
楽曲「EX MACHINA」のMVは、現在、1stライブの映像が使われている。
つまり、映像表現の「脚本」はいないはずである。
にもかかわらず、「Story & Lyrics:ハル」と表記されているからだ。

結局、VESPERBELLの楽曲のクレジットで使われている「Story」は、
「story」という英語の一般的な意味に戻って、
「物語の大筋」
と理解するしかなさそうだ。

5. 「Lyrics」だけではいかんのか?

ところで、作詞家〇〇が、ある曲の作詞をしたとしよう。
作詞家〇〇は、頭の中で壮大な物語を描いていて、その物語の一場面をもとに詞を作った。
つまり実際には「Story」の仕事をした。

それでも通常、クレジットされるのは「Lyrics(作詞)〇〇」だけだ。

それでは、あえてクレジットに「Story&Lyrics ○○」と記載する意味は何か?

それは、聴き手に
「この曲の背景には、この曲の歌詞だけでは描き切れない大きな物語があるんだよ」
と教えることだ。

この曲の歌詞だけでは描き切れない、というのがポイントになる。
このメッセージを受け取った聴き手は、「その物語はどんなものだろう」と、この曲の歌詞の外に目を向けることになるからだ。
他にも「Story & Lyrics ○○」とクレジットされている曲があれば、格好の対象だ。

『VESPERBELL』でいえば、RISEを聴いて「Story & Lyrics:ハル」が気になった人は、同じく「Story & Lyrics:ハル」と書かれているVERSUS, ignition, hurt, EX MACHINAを聴くだろう。

このように、RISE~EX MACHINAの5曲は、わざわざ「同じ人が背景の物語を作っていますよ」という説明書きが添えてあるのだ。

逆に言えば、Eclipse以降の楽曲は、上の5曲に加わるほどの太さで物語を共有していない(少なくとも、共有しているよというメッセージは発していない)。

これが、VESPERBELLの楽曲を解釈するにあたって、

●ハル氏が「物語の大筋(Story)」を提供した5曲
 (=RISE, VERSUS, ignition, hurt, EX MACHINA)
●それ以外

を区別する理由である。
そして、ハル氏がStoryを提供した5曲は「たまたま」リリース順で1~5番である。
そのため、これを「初期曲」グループと呼ぶ。

6. 余談のようで大事なこと―「Story」以外のヒント

なお、「Story」のほかにも、「初期曲」グループと「中期以降曲」グループでわけるべき根拠となるものがある。
それは、
《RISE〜EX MACHINAの各曲に振られている、章番号または曲番号》
だ。
この章番号・曲番号は、「初期曲」と「中期以降曲」を分ける理由となるだけではない。
もう1歩進んで、「初期曲」グループをさらに「0章組」と「1章組」に分けるべきことを教えてくれる。

・・・といったところで今回はお開き。
次節もよろしければお付き合いください。

コメント

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