VESPERBELL 3rd One-Man Live BEYOND ライブ体験記

●MC2

VORACITYの熱がまだフロアに渦巻く中、2人が出てきます。

ということで!

本日はここまで!!

出てきて早々何を言うねん、この女。

カスカさんもフロアも「ええええええええええ!!???」なりますよ。

・・・という感じに、2回目のMCパートに入ります。
ボケずにはいられない芸人気質の2人。

今日は公開済みのカバーしかやらない・・・と思ってますか?

「ええええええ!?」
「おおおおおおお!?」

BELLSが驚きや期待の声を上げます。

未発表のカバー曲も!このライブのために練習してきました!!

うおおおおおおおお!!!

えええええええ!?

お前はえーじゃないんだよ。

それでは聴いてください。

せーの、

――リライト

07.(cover4)リライト

この瞬間のフロアのどよめき、聞いてほしい、まじで。

この曲を知らない若い方向けに解説します。

リライトは、『ASIAN KUNG-FU GENERATION』通称『アジカン』が2004年にリリースした曲です。
爆発的にヒットし、同曲を収録したアルバム「ソルファ」は2004年日本ゴールドディスク大賞のアルバム賞に選出されました。

アニメ『鋼の錬金術師』のOP曲でもあり、平成アニソン大賞 アーティストソング賞(2000~2009)に選出されています。
思えば、この『鋼の錬金術師』の放映時期あたりから、現役でイケてるバンドがアニメタイアップに起用されることも増え、アニメ界隈と邦ロックとの垣根が低くなり始めたように感じます。

2011年に「高校の軽音楽部のバンドが文化祭でコピーした楽曲ランキング1位」にランクインしたそうです。
「ある時期に売れた曲」を超え、「邦ロックの名曲・定番曲」の地位を不動のものとしています。

ものすごく雑に言うと、アラサー以上で「消して――――!!」と叫んだことがない人は、おそらく少数派だろう、というくらいの曲です。

VESPERBELLのファンのボリュームゾーンは、20代中盤~後半。
(私の切り抜き動画の視聴者アナリティクスをもとに推定。)

盛り上がらないわけがない。

かくいう私も文化祭でベースを弾いたことがある、思い入れのある曲です。
それをゔぇすぱ&生バンドで聴けるのだから、それはもうブチ上がりました。

ブチ上がりすぎて記憶がほとんど飛んでいるのですが、強く印象に残っているのはサビのハモリの美しさ


VESPERBELLの、ライブなのに躊躇なくハモ入れるところ大好き。
ヨミとカスカさんの歌声、それぞれ単独で聴くと対照的なのに、ハモですっっごく綺麗に調和するんですよね。
奇跡だと思う。

そのハモの美しさもあって、俺の知っている泥臭さからかなり垢抜けて、爽やかな感じに変貌していました。
こういう変化こそ、カバーの醍醐味。

あと、バンドの演奏が原曲から所々微調整されていることにも気付きました。

ベースのアレンジは、一つ一つは小さな変更がいくつもの箇所に加えられていて、ボーカルが引き立つようにシンプルに、かつ、ライブっぽく力強さや疾走感の増す味付けに。

後で出てくるBell Ringerは「EDMからバンドロックへの変換」が行われているため変化がわかりやすいのですが、もともとバンドロックな曲でも細かいチューニングが施されていて、すごい。

アウトロのギターが鳴り終わり、フロアから歓声と拍手。

それが収まりかけた頃合いで。
静かに響く。

08. (cover5) Touch off / UVERworld

この曲は、静かなイントロから始まります。

じっと動かない2人。

赤・オレンジのライトがすっと絞られ、舞台は闇夜の青に。

引き込まれるように、フロアから音が消えていきます。

2人の歌い出しに合わせ、焔色に染まるステージ。

ベースの、5弦の震えが肌に伝わってくるような野太い低音がリズムを刻み、フロアに着火します。

Touch offは、『UVERworld』が2019年にリリースした曲。
アニメ『約束のネバーランド』のOP曲でもあります。

もちろんヒットした曲ですが、一世を風靡したリライトと比べてしまうと、やや知名度は落ちるかもしれません。

ですが、この選曲にピンときたBELLSも居るはずです。

この曲、カスカさんが2024年12月31日と2025年5月19日の、ヨミが5月27日の歌枠で歌っているんです。

伏線だったんですね。
ほんと、VESPERBELLってすーーぐ伏線張るんだから。

さて、Touch offを含め『UVERworld』の楽曲のほとんどはボーカルのTAKUYA∞さんが作詞作曲しており、メロディーが特徴的です。
TAKUYA∞さんの圧倒的な歌唱力ありきの曲。
この曲をかっこよく歌うのは非常に難しい。

ですが、そこはVESPERBELL。

「かっこいい」をやらせたら、我らがヨミの右に出る者はいません。

そして、瞠目すべきはカスカさん。
これほど剥き出しでかっこいい純度100%のカスカさん、初めて観た気がします。

特に、

Super!!

――fire!!

精神の!!

――fire!!

高速で!!

――fire!!

one, two!!

――fire!!

ここ。

あのヨミと真っ向から渡り合い、押し負けないどころか押し返すほどの、圧。
彼女の新境地を見ました。

この2人の、この2人だから出せる厚み、迫力。
難しいこの曲を、力の掛け算で「VESPERBELLのかっこよさ」に染め上げました。

最後の語り部分は、向き合って。

語りかけるように、それでいてぶつけ合うように。

見事でした。

09. (cover6) 怪獣の花唄 / Vaundy

燃え盛るように熱い曲から一転、伸びやかで爽やかな曲へ。

怪獣の花唄は、ヨミの好きな『Vaundy』さんが2020年にリリースした大人気曲。
カラオケJoySoundで2023年・2024年連続「一番歌われた曲」だそうです。

そして、この曲もライブで楽しい曲!

メロでは相方のパートでクラップを促し、

「騒げ怪獣の歌」「落ちてく過去は鮮明で」「眠れない夜に」ではシンガロング。

ゆるやかなミディアムテンポに乗せられたポップなメロディーに、歌う2人も楽しそうな笑顔。

「ステージとフロアが一緒に曲を奏でる」という温かな一体感に包まれました。

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