●MC3

はい、ということで!
『ASIAN KUNG-FU GENERATION』さんのリライトと、『UVERworld』さんのTouch offを初披露!
そして、『Vaundy』さんの怪獣の花唄を歌わせていただきましたー!
長尺の台本読みに一生懸命感が出るカスカさん、かわいいね。

リライトとTouch off は、後日YouTubeチャンネルにてカバー動画として上がる予定なので、是非ぜひお楽しみに!

まじ?やったーー!!
まじ!!!???やったーー!!!!!!!
みんな喜んでるのも束の間、まだまだ行っちゃいましょう。
聴いてください。

次の曲を待ち、静まるフロア。

八分音符でジャジャジャジャ、ジャジャジャジャ、と入るギター。
BELLSには、このフレーズだけで伝わります。
フロアから一際大きな歓声。
――伝説の朝に

――誓った言葉

10. (cover7) 革命デュアリズム / 水樹奈々×T.M.Revolution
そう、革命デュアリズムです。
VESPERBELLとして最初に投稿した曲。
(以下、ちょっと熱く語ります。)
VESPERBELLはアーティストであり、本領はオリジナル曲にあります。
ですが、MVで、配信で、イベントで、沢山の曲をカバーすることによって彼女たちの存在を世に知らしめ、その歌声を愛されてきたことも事実。
『カバーシンガーVESPERBELL』も、紛れもなく彼女たちのもう一つの顔です。
革命デュアリズムは、『カバーシンガーVESPERBELL』が最初に投稿した曲。
VESPERBELLとして初めての単独イベント「『RISE』リリース記念3D配信」のステージで最初に披露した曲。
RISEがVESPERBELLの「看板曲」だとしたら、革命デュアリズムは「裏看板曲」です。
そういう特別な曲だからこそ、『カバーアルバムvol. 1』の1曲目に再録されたのでしょう。
私は最古参ではありません。
初めてVESPERBELLの歌を聴いたのは2021年4月頃。
ですので、カバーMVが投稿された瞬間・ステージで初披露された瞬間に立ち会った思い出、最初から見守ってきた思い入れは持っていません。
ですが/だからこそ、カバー曲が初めて歌われる現地ライブで、彼女たちが高らかに革命を宣言する瞬間の当事者になりたいと強く願っていました。
私が2025年6月2日恵比寿LIQUIDROOMで一番聴きたかったカバー曲です。
語り、以上。
圧倒的な完成度、安定感。
なにせ歌ってきた数が違います。
――だけではない。
最初のMVからはもちろんのこと、そこから3年の時を経て進化したカバーアルバムよりも、さらにスケールアップしてる!!!!

ロック的な尖りと圧を増したカスカさんの歌声は、ヨミの暴力じみた低音に押し切られることなく鮮烈に輝きます。
「かわいい」と思う隙すら与えません。

輪をかけて凄まじいのがヨミ。
深みを増した低音には余裕すら感じられ、本家T.M.Revolutionの歌い癖をうまくリスペクトしつつ歌い上げるそのスケール・・・言葉では表現できません。
対極でありながら似通う部分も持ち合う2人の歌声が、時にせめぎ合い、時に溶け合う様は、まさにデュアリズム。

圧巻のパフォーマンスにただただ飲み込まれました。
11. (cover8) 天ノ弱 / 164
VESPERBELLは余韻に浸る隙を与えてくれません。
――僕がずっと前から思っていることを話そうか
ギターリフと共に、ヨミの歌が始まります。


『40mP』のボカロ曲、天ノ弱。
思い出すのは『歌コレ2022Autumn』。
『歌コレ』は毎年春・秋の2回ニコニコ動画が開催する、歌ってみた動画の投稿祭りです。
2022年秋、ヨミは天ノ弱で、カスカはロミオとシンデレラで初参加。
ヨミは164部門2位&総合19位、カスカはdoriko部門1位&総合21位を獲得しました。
歌コレのために10年ぶりにニコニコ動画を開いてコメントを打った懐かしい記憶が蘇ってきます。
頭サビ終わり「反対言葉の愛のうた」の「うた」を上げるアレンジはカバーMVと同じ。

くー憎いねぇ。
天ノ弱は、ボカロ楽曲にしては珍しく「2ギター&ベース&ドラム」のオーソドックスなバンド構成で作られている曲です。
当然、生バンドライブに合う!
Aメロの伴奏は、ベースとギターがメイン。
ベースの小気味よいスラップや程よく歪んだギターはしっかりとロックを感じさせながらも自己主張を控えて脇役に徹し、ヨミとカスカのボーカルを支えます。


BPMが少し落ち、3拍子になって、憂いの色を濃くするBメロ。
激しさで押しきれず誤魔化しが効かないためボーカルにとって難しいパート。
ですが、ヨミとカスカの表現力は流石。
そして、ここで効いてくるのが、原曲の演奏には存在しないキーボード。
透明感のあるピアノの音色が加わることで、繊細さがぐっと増します。
感情が爆発するかようなサビ。


ですが、VESPERBELLの表現は、ただ痛みを叫ぶだけではありません。
2人の綺麗なハモりが、激しさの裏にある繊細な切なさをも同時に表現します。
伴奏も、ベースとギターの骨太なバンドサウンドが激しさを、キーボードの澄んだ音色が切なさを裏付けます。
そんな表現を経たうえで、1音上に転調するクライマックスのラスサビは、ハモリではなく2人とも主旋律を思いっきり歌うの、最高。
いやあ、VESPERBELL×生バンド、本当に良い。
12. (cover9) カルマ / BUMP OF CHICKEN
カバーラスト!盛り上がってけ――!!!

始まったのは、『BUMP OF CHICKEN』のカルマ。
2005年にリリースされた、同バンドの中でも屈指の人気曲です。
ゲーム『テイルズ オブ ジ アビス』の主題歌でもあります。
カルマの歌詞は、ゲームのストーリーの根幹を色濃く反映しています。
歌詞の意味を深堀りしたい方は、ゲームをプレイするのも良いかもしれません。
20代後半~30代のBELLSのなかには、『テイルズ オブ ジ アビス』をプレーしたことがある方も多く居るでしょう。
その人たちにとって、カルマは当時の思い出とも結びついた思い入れのある曲。
この選曲が刺さったBELLS、多いはず。
思い入れのある曲を、大好きな歌声でうたってくれる、なんと幸せなことか。
ですが、カバーの良さは、ただ「自分の好きな曲を歌ってくれること」だけではありません。
原曲をリスペクトしつつ、表現者ヨミとカスカ2人の受け取り方・表し方で再構築する。
楽曲と2人の出会いを通じて、両者ともに新しい魅力を感じることができる。
そういうところもまた、楽曲カバーの醍醐味ではないでしょうか。
VESPERBELLの描くカルマは、手を取り合って進んでいく温かさ、前向きな爽やかさに溢れています。


特にサビでのハモリの爽やかさは、LIQUIDROOMという密室なのに、にまるで風が吹いているように感じました。
今日ここで彼女たちが歌ったカルマは、間違いなく、彼女たちにしか描くことのできない世界でしょう。

『テイルズ』で育ったおじさんは、少しのノスタルジーと、それを遥かに上回る眩しさを覚えました。
コメント